回廊を歩いて仏教の世界へ
丘を核に、基壇、方形の回廊、その上の三つの円形壇と大ストゥーパを重ねる。参拝者は回廊の浮彫を追いながら上へ進んだ。シャイレーンドラ朝が造ったこの建築は、欲望、形、形を離れた世界という仏教の宇宙観と結びつけて説明される。石の山に見える輪郭の内側に、歩いてたどる順序がある。
彫刻と段のつながり
回廊の浮彫は物語を連続した場面で伝え、上の円形壇では透かし彫りのストゥーパが仏像を包む。物語を読む場所から、像に近づく場所へ空間が変わる。近くのムンドゥット寺院とパウォン寺院も一直線に並ぶ。一枚の浮彫の写真だけでは、前後の場面も周囲の建築との関係も見えにくい。
雨と向き合う保存
1973〜1983年の修復では元の石を主に使いながら、内部の構造と排水に処置を加えた。2010年にはメラピ山の火山灰も遺跡を脅かした。石は硬くても水と環境の影響を受ける。古い形を残すには、材料を戻す作業と、傷む原因への対策の両方が要る。
前後の流れ
- 8〜9世紀
造営期。
- 1973〜1983年
国際的な修復事業。
- 1991年
世界遺産登録。
言葉の意味
- 浮彫
- 平面から形を浮き上がらせた彫刻。
- ストゥーパ
- 仏教の信仰に関わる塔状構造物。
- 排水
- 雨水を外へ逃がす仕組み。
史料から分かること
下方の四角い段と上方の円形の段では形と見えるものが違う。通路の順序に沿って読むと、建築の構成を体の移動と結びつけられる。
8〜9世紀の仏教遺構、段状構造と浮彫、排水を含む修復。 公式刊行物紹介に記された国際保存事業と1983年の完了。
史料だけでは分からないこと
形だけで全利用者の体験を復元できない。
浮彫には人や道具、建物があるが、物語の構成に沿って選ばれた表現だ。生活の手がかりと記録写真を同じ扱いにしない。
8〜9世紀の仏教遺構、段状構造と浮彫、排水を含む修復。 公式刊行物紹介に記された国際保存事業と1983年の完了。
史料だけでは分からないこと
浮彫は生活の写真ではない。
理解を確かめる
答えを選ぶと解説が表示されます。本文や資料を読み返しながら考えてみよう。
参考資料
- Borobudur Temple CompoundsUNESCO World Heritage Centre
8〜9世紀の仏教遺構、段状構造と浮彫、排水を含む修復。
- The Restoration of BorobudurUNESCO
公式刊行物紹介に記された国際保存事業と1983年の完了。

