
雨を受け止め、暮らす場所へ水をつなぐ
雨が多いときと少ないとき、同じ水路に何が求められる?

貯水池堤広い居住域
水は、土地の広い範囲に関わる。
寺院の外に広がる都市
アンコールには寺院のほか、貯水池や堤、水路を含む広い都市があった。塔から離れた田や住まいにも、水を使うための設備が広がっていた。
寺院の外に広がる王都
アンコールは一つの寺院の名前ではない。9〜15世紀の王都が広がる土地に、12世紀のアンコール・ワットや、後のアンコール・トムのバイヨンが残る。農地、村、道が都を養い、異なる王の造営にはヒンドゥー教と仏教の造形が重なった。塔の外まで見ると、時代も信仰も変わった広い都市の姿が現れる。
水を動かし都市を維持する
水をためるバライと、水を通す水路は役目が違う。地形に合わせて組み合わせ、流れを妨げる土を除かなければ使い続けられない。大きな建築の完成後にも、人々は水と土地を手入れして都市を支えた。
王都の後も続く暮らし
王都としての役割が変わっても、人の暮らしが一斉に消えたわけではない。現在の保護地域には村と農業があり、観光で収入を得る人と耕地や水を使う人の条件も違う。遺跡を守るには、塔を修理するだけでなく、住民の暮らしと土地利用も調整する必要がある。
前後の流れ
- 9世紀頃
本題材が扱う王都の発展。
- 12世紀頃
アンコール・ワット造営の時期。
- 1992年
世界遺産登録。
言葉の意味
- バライ
- アンコールに見られる大きな貯水池。
- 水路
- 水を運んだり流したりする人工の経路。
- 文化的景観
- 人の活動と土地の環境が重なった景観。
史料から分かること
アンコールには複数の時期の都がある。塔だけを切り取った写真と、道や水の設備を含む土地の広がりでは都市の見え方が変わる。
9〜15世紀のクメールの都、貯水池と水路、今も暮らす地域社会。 古い水路の調査・修復と洪水対策、農業用水。
史料だけでは分からないこと
同じ地域でも建設年代は異なる。
水路は造ったら終わりではなく、流れを保つ手入れが要る。土や水を動かす仕事を考えると、建築を支えた継続的な労働が見える。
9〜15世紀のクメールの都、貯水池と水路、今も暮らす地域社会。 古い水路の調査・修復と洪水対策、農業用水。
史料だけでは分からないこと
すべての水路の目的や運用を一括で断定できない。
理解を確かめる
答えを選ぶと解説が表示されます。本文や資料を読み返しながら考えてみよう。
参考資料
- AngkorUNESCO World Heritage Centre
9〜15世紀のクメールの都、貯水池と水路、今も暮らす地域社会。
- Restores ancient canalsAPSARA National Authority
古い水路の調査・修復と洪水対策、農業用水。