広場と民会を使い分ける
アテネに住んで働いていても、民会で決める資格があるとは限らなかった。男性市民は戦争や同盟を討議したが、女性、在留外国人、奴隷にされた人々は同じ政治資格をもたない。町を支える多くの人が、政治の決定からは除かれていた。
民会は戦争と和平、他都市との同盟、使節の派遣を決め、軍事指導者と財政担当者の選任にも関わった。買い物のために人が集まる市場とは、決定できる内容が違う。他都市との関係から政治の担当者まで、市民が共同で判断していた。
討議と裁判を動かす仕組み
政治は演説だけでは動かない。陪審員札や投票用具は、担当者を決め、判断を集める手続きを伝える。商業や公的な仕事が集まるアゴラと民会では役割が異なり、市民権を得るためにも規則があった。
紀元前451年以後の市民権の規定では、両親の資格も重要になった。都市で働き税を負担することだけでは、決定に加わる資格にはならない。住民、市民、民会に出席する人は、同じ範囲ではなかった。政治を行う仕組みには、その入口を定める規則も含まれる。
参加の広がりと除外
市民権があっても、農村から集会へ行くには時間と費用がかかり、遠征中は出席できない。民主政復活後の紀元前403年以降には出席手当が導入された。参加する資格だけでなく、実際に集会へ出られる生活の条件を整えることも課題だった。
前後の流れ
- 紀元前451年
市民権の資格で両親の市民資格を重視する規定。
- 紀元前403年以後
民主政復活後、民会の出席手当が導入される。
- 1931年
アメリカ古典学研究所によるアゴラ発掘が始まる。
言葉の意味
- アゴラ
- 政治・司法・商業が交わる都市の広場。
- 民会
- 資格をもつ市民が都市の問題を決める会議。
- 在留外国人
- 都市に住んでも男性市民と同じ政治資格をもたない人。
史料から分かること
広場は複数の機能をもつ。
建物と出土品を発掘調査が示す。
一つの建物だけで政治全体は復元できない。
住民全員が投票したのではない。
民会参加資格の解説に除外が示される。
女性の社会活動すべてがなかったという意味ではない。
理解を確かめる
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参考資料
- Athenian AgoraAmerican School of Classical Studies at Athens
政治・司法・商業の中心だったアゴラと発掘資料。
- The Assembly of CitizensFoundation of the Hellenic World
民会参加の資格と、女性・在留外国人・奴隷にされた人の除外。
- アゴラ発掘の資料American School of Classical Studies at Athens
1931年からの発掘、公的文書、計量基準、陪審員札・投票用具、家庭の土器。


